大東亜会議の真実 アジアの解放と独立を目指して PHP新書 (PHP新書)



大東亜会議の真実 アジアの解放と独立を目指して PHP新書 (PHP新書)
大東亜会議の真実 アジアの解放と独立を目指して PHP新書 (PHP新書)

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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新しい視点からの大東亜戦争

自存自衛のため已むを得ずの開戦から形勢が逆転し、敗勢が濃くなってきた日本。そこで戦後のことも考え「大東亜共栄」構想が持ち上がる。

そうした中、アジアの独立国フィリピン、満州、中国南京政府、タイ、ビルマ、日本そしてインド自由政府代表が東京に集まった。

この後日本の政策も後付ではあるにしろ「大東亜共栄」の大儀の影響を受け始める。

参加各国首脳の思惑も描かれており、アジア各国がどのように日本を利用し、独立に至ったかがわかる。

大東亜戦争を新しい角度で見つめ直した良書。
中立的観点

当初、かなり偏った内容かと思っていましたが、とても中身のある内容でした。
バーモやチャンドラ・ボースの証言だけでなく、ラウレルや張景恵の日本批判も忠実に書いてあり、非常に勉強になりました。
この会議一つだけに焦点をあてた作品はまだまだ少ないので、貴重な資料だと思います。
大東亜会議は茶番ではなかった!

1943年11月5日、戦時中の日本で大東亜会議というアジア代表が集まった会議が開催された。この大東亜会議では、白人支配からの解放,アジア独立が高らかに謳われた。しかし、「大東亜会議は茶番劇だった」とする本は多い。だが、この本を読めば大東亜会議がけっして茶番劇でなかったことが分かるはずである。私自身もこの本を読んではじめて知った事なのだが、戦後日本の復興には、大東亜会議に出席したアジア代表の尽力によるところも大きいらしい。
本書の構成は、大東亜会議が開催された背景,大東亜会議に出席したアジア代表の生き様,東条英機の生き様…などとなっている。
日本の自虐的な歴史観は極東軍事裁判によって築かれたといっても過言ではないであろう。日本人が本当の日本を知るために読む一冊としては、悪くない一冊である。

アジア解放の理念に

親父に何かのときにチャンドラ・ボースを知ってるかときいたら、知ってるどころか見たことがあると。ただし、当時はそんな偉い人だとは思わなかったと。ビルマのバー・モー首相が敗戦直前日本に亡命、新潟県の現在の南魚沼市の寺に隠棲していたとは。実は身近にこの本の登場人物はいたのだ。

「東条英機は戦争犯罪人、日本は侵略国でアジアの人々に迷惑をかけた」これが戦後日本における先の戦争の結論とされていたことだった。たしかにそれは一面では真実であるが、また別の一面では「東条英機は大東亜会議を開催してアジア諸国の独立を促し、日本はアジアの人々に感謝されている」というのも真実なのである。しかしマスコミは後者の真実を伝えてこなかった。この本では先の大東亜・太平洋戦争が当初は「自存自衛」から始まったが、戦況の不利に伴いアジア諸国の協力を得るため「アジア解放」の理念に戦争目的を変更していった経緯を説明し、そのクライマックスである大東亜会議とその出席者のその後を描く。




まだまだ知らない「あの戦争」

本書は1943年11月、東京で開催された大東亜会議の議事日程を時系列で追いながら、ここに参集した6人の「大東亜」の指導者たち(とスカルノ)の足跡を、本人の肉声や素顔を知る日本人らの回顧を交えつつ素描している。これを読めば、彼らを単に「日本軍国主義の傀儡」と切って捨てることが逆に冒涜に等しいと多くの読者も感得されるのではないだろうか。民族の独立自尊に奮闘した彼らはもっとタフで、有能な指導者たちだった。

はっきりいってこの本、出版社やタイトルからしてストレートな「大東亜戦争肯定」の本かと思って読み始めたのだが、実際はそれほど単純でもなかった。日本が掲げた大義の迷走振りや日本軍軍政の実態についても比較的公平に取り上げられている印象を受けたからだ。

「自存自衛」のため始められた大東亜戦争は、大東亜会議の開催を境に大義ある戦争へと変質を遂げた・・という著者の総括に対しては、なお議論の余地もあると思うが、多彩なエピソードの盛り込まれたなかなか読み応えのある本であることは確かだと思う。
福田和也『地ひらく 石原莞爾と昭和の夢』(文春文庫)と併読するのも面白いだろう。



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